最近の漢方薬ブームの要因の一つに副作用が無いと言う事がよく言われていますが、結論から言いますと副作用はあります。その副作用も「証(しょう)」の違いによるものとある生薬の取り過ぎによるものが考えられます。
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1.「証」の違いによるもの |
漢方薬は西洋薬と違い、病名で薬を選ぶのでは無く、漢方医学から見た体質や症状(これを「証」と呼びます)によって薬が選ばれます。漢方薬がその証に合わない患者に与えられますと、副作用が出やすいとされています。不快感、食欲不振、湿疹、下痢、胃腸障害などが圭で命の危険や重大な後遺症につながるのは稀とされています。
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2.ある生薬の取り過ぎによるもの
勿論、人によって違いますが、ある生薬を取りすぎるとその生薬特有の副作用が出ることがあります。例えば、 |
甘草 |
血圧上昇、顔や手のむくみ、体重増加、頭痛、手足のけいれん |
地黄 |
下痢、腹痛、胃部不快感、食欲不振 |
附子 |
口てり、発汗、しびれ |
麻黄 |
胃腸障害、動悸、発汗 |
桂枝 |
発疹、かゆみ |
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などが知られています。
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☆漢方薬による適切な治療を受けるには、「証」を熟知した漢方の専門医に診察を受ける必要があります。 |